なぜイギリスはMTB大国なのか

イギリス、実はMTB大国だと最近気づいた。

【図】各国のMTBメーカー数(筆者調べ)

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世界のMTBメーカー数

メーカー数では、アメリカに次いで堂々2位。StantonやRagleyなどの小規模ながらきらりと光るバイクを作るところが多い。MTB以外にもブロンプトンやブルックス、ラレー、HOPEなどイギリスの自転車関係メーカーは多い。そういやWiggleもCRCなど、流通系もイギリスが目立つ。

 

【イギリスのMTBメーカーたち】
小規模で知名度が低いところが多いので、ここで一挙紹介。ABC順。

 

Bird Cycle Works
主にオールマウンテン、エンデューロバイクをリリース。アルミ主体。
https://www.bird.bike/
https://www.bird.bike/wp-content/uploads/2020/12/TWEED-3000px-scaled.jpg

Brother Cycles
グラベルやアドベンチャー系がメイン。細身のスチールフレーム!
www.brothercycles.com

 

Coal Bikes
オールマウンテンハードテールのPONYをリリース。もちろんスチール!
www.coalbicycles.com
https://images.squarespace-cdn.com/content/v1/5fb256093a3851737ebe47a3/1606136134280-VRY7NUPDNTNWTILPUXVJ/ke17ZwdGBToddI8pDm48kJo34on3WKrdN4xH-9uAZ157gQa3H78h2Y0txjaiv_0fDoOvxcdMmMKkDsyUqMSsMWxHk725yiiHCCLfrh8O1z4YTzHvnKhyp6Da-NYroOW3ZGjoBKy3azqku80C789l0hTrJQPSjnxiD215qS5hzvPM5-nRTmxZpKAaBllNkpOgRkyg4MWkzW0LvyhdVpU5Rg/Large_White_Pony.2.png?format=1500w

 

Cotic
フルサスオールマウンテン、エンデューロバイク。スチール!
www.cotic.co.uk
https://www.cotic.co.uk/product/interface/jeht/jeht-hero-silver-rave.jpg

 

Curtis Bikes
以前はモトクロスフレームを作っていたとか。BMX、エンデューロ、DJ系。やっぱりスチール!代理店はカーティスジャパン
www.curtisbikes.co.uk
https://www.curtisbikes.co.uk/wp-content/uploads/2018/11/Curtis-Bikes-XR650-1800x1350.jpg

 

GENESIS
ロードやグラベルがメイン。やっぱりスチール!
www.genesisbikes.co.uk
https://www.genesisbikes.co.uk/genesis-longitude-vargn21530
https://www.genesisbikes.co.uk/media/catalog/product/f/t/ftp_f_freewheel_imagessportlinefwbikesgn21530_detail_1.jpg?quality=80&bg-color=255,255,255&fit=bounds&height=&width=&canvas=:

 

Geometron MTB
エンデューロフレームリリース中。アルミフレーム。
geometronbikes.co.uk

 

HOPE tech
ブレーキやヘッドパーツで有名だが、近年はバイクもリリース。カーボン。
www.hopetech.com
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IDENTITY Bikes
オールマウンテン、ダートジャンプ系。アルミフレーム*1
www.identitibikes.com
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Orange Bikes
オールマウンテン、エンデューロ中心のアルミメーカー。直押しサスがアイコン。代理店はGroovy International。
www.orangebikes.co.uk
https://www.orangebikes.co.uk/images/2021_bikes/large/Switch-6-pro_Fizzy_2021.jpg

 

OTSO
ウルフトゥースが手掛けるグラベル/MTBブランド。代理店はオルタナティブバイシクルズ。
otsocycles.com
https://i.shgcdn.com/e21af105-5fe9-4fca-8eb7-6c9ecab80dc1/-/format/auto/-/preview/3000x3000/-/quality/lighter/

Pace Cycles
エンデューロ、オールマウンテンが中心。スチールとカーボン。
pacecycles.com
https://cdn.shopify.com/s/files/1/2428/4349/t/7/assets/pf-f8df00c2--PaceRC2952020MTBReviewTest0011-copy.jpg?v=1586351532

 

Planet X
直販も行うので日本でも知名度高い?かなりリーズナブル。スチール、アルミ、カーボンなんでもOK
www.planetx.co.uk

 

Privateer Bikes
エンデューロバイク。アルミ。
www.privateerbikes.com
https://cdn.shopify.com/s/files/1/0067/0246/5127/products/black-161-side_1080x.jpg?v=1610729023

 

Radical All Mountain Cycles
名前の通りオールマウンテンフレームを出している。スチール!
radicalallmountain.com
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Ragley
wiggle等でも売ってるので日本でも乗ってる人結構いる。スチール&アルミ
ragleybikes.com
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Ribble
ロード、グラベル、マウンテンまでフルラインナップ。アルミ、カーボン、スチール、チタンまで。
(2024年2月追記:MTBは現在はラインナップ無)
www.ribblecycles.co.uk

Saracen
カーボン中心のエンデューロ、DHメーカー
www.saracen.co.uk
https://www.freewheel.co.uk/media/catalog/product/f/t/ftp_f_freewheel_imagessportlinefwbikesrn20270.jpg?quality=80&bg-color=255,255,255&fit=bounds&height=&width=&canvas=:

 

SONDER
グラベルやオールマウンテン。アウトドア用品メーカーが主体。アルミ、チタン、カーボン。
www.alpkit.com

Stanton
ハードテールバイクが日本では良く走ってる。スチールメイン。代理店はオルタナティブバイシクルズ。
www.stantonbikes.com

 

Starling Cycles
オールマウンテン系。スチール!
www.starlingcycles.com
https://starlingcycles.b-cdn.net/wp-content/uploads/2019/12/Starling-Cycles-Twist-Main-Header-1.jpg

 

Stif Mountain Bikes
ショップだがStif Squatchというオリジナルフレームをリリースしている。
Stif Squatch Framewww.stifmtb.com

 

ブリテンスチール好きすぎでしょ。

 

しかしなぜ?なぜイギリスにはMTBメーカーが多いのだろう?小規模なところが多いし、生産台数ではアメリカ、中国、台湾、カナダ、フランス、スペイン、ドイツより圧倒的に少なさそう。競争厳しい世界で、小規模メーカーが生き残り、イギリスがMTB大国な理由はどこにあるのだろう?(正確には生産規模は小さいので「MTB大国」ではなくて、「MTBで大きな存在感を示す国」というのが正しいのだろうけど)

 

例えば日本。戦後、非常に多くの自転車メーカーが存在したのに、中台とのコスト競争に敗れ、今は見る影もない。それに対して、イギリスの底堅さはなんだ?
osampo2001.sakura.ne.jp

 

【想像だけどイギリスが強い要因】
〇地理的、言語的要因
・アメリカという言語が同じ巨大マーケットがある
・EU各国とも地理的に近いためビジネスしやすい(今後は離脱で不透明だが)
〇技術的要因
・(60年代までの)モーターサイクル大国時の技術蓄積がある
・昔からやっているので設備の減価償却が進んでいる(維持費が安い)
・鋼管メーカーのレイノルズがあり、部材の調達の面で有利
〇開発力要因
・優良なトレイルが国内に多く、R&Dが行いやすい
〇マーケティング要因
・激しい価格競争に晒されるママチャリジャンルをあえて避けた
〇産業政策要員
・小規模メーカーが継続しやすい政策を政府が打ち出してる

ただ、この辺は結果論だよなぁ。日本だって競輪市場に裏打ちされた小規模スチールメーカーが沢山あるけど、MTBを生産しているのは数えるほどしかないもんな(90年代には結構あったけど撤退したイメージ)。ただ、00年代のピストブームの際に、世界的に販路を広げた日本のスチールメーカーがほぼゼロだったことを考えると、英語圏であることは結構重要なのかもしれない。

 

考えてみたけど結論は出ませんでした!識者からのタレコミ募集!

 

イギリス行ってトレイル走ったら分かるかもw

www.youtube.com

 

【追記】
ちょっと掘り下げ

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