ロード、グラベルそれぞれの特色

最近自分はグラベルライドばっかりなわけですが、同じドロップハンドルのバイクでもロードバイクとグラベルバイクはノリが全然違うなと感じたので、そのノリについて言語化を試みたい

ロードとグラベルの大きな違いと言えば、ロードが「コンペティション」で、グラベルが「レクリエーション」なことだろう

ロードにはツールドフランスをヒエラルキーの頂点とした明確なコンペティションの世界であり、そのルールに則ってライド、つまりレースが行われている
ロードの基本哲学はレースにある。もっとも重要なことは勝つこと。相手に勝つにはチーム員全員が強固に結びつき、一体となる必要がある。そのためウェアを揃えて同一化を果たし、一緒に練習を行ってチームへの帰属意識を高める
相手を倒すことやお揃いのウェアを着用すると言えば、サッカーなどのトラディショナルなスポーツに共有する特徴だ。古代~中世を通じてスポーツとはすなわち国威を掛けた代理戦争であり、ロードバイクもこの文脈に則っていると言える。スポーツとナショナリズムは不可分なのだ(現代のロードバイクの場合は国より企業の代理戦争としての色が強いが)

たいしてグラベルの基本はレクリエーション。もっとも重要なことは楽しむこと。そして敵は人ではなく、季節/天候によって千変万化な自然のフィールド。舗装路と違ってフィールドのバリエーションが非常に多く、フィジカル、スキル、機材、経験値の全てを用いてフィールドを制覇する必要がある。コンペティションではないのでライダー間で統一したイメージを持つ必要はなく、ウェアなどは自由だ。参加者どうしは、ライバル意識というよりも同じ敵に向かう仲間意識が芽生える傾向がある。ロードレースだとレース終了後に見ず知らずの選手同士が握手したりすることは滅多にない。グラベルだとイベントの後に周りと声を掛け合ってお互いの健闘をたたえ合ったりが割と普通にある
ロードバイクのようなトラディショナルなスポーツと比較すると、ナショナリズムからやや距離を置いた、WW2以降に生まれたオルタナティブなスポーツと言えるかもしれない。他にはサーフィンやボルダリング、SUPなど。サイクルスポーツならMTBやBMXはオルタナティブなスポーツカテゴリに所属している

図にするとこう

ロード

グラベル

特色

コンペティション

レクリエーション

相手チーム

(代理戦争)

自然

(自然の克己)

ウェア

お揃い

バラバラ

ライダーの意識

チームへの帰属意識

参加者同士の連帯感

発祥

ヨーロッパ

アメリカ(多分)

もちろんどちらが優れているか、ということではないんだけどね

この2つの間には長くて深い河が流れて、どちらもやってるとか両者を行き来している人は意外と少ないように感じる。自分も今はグラベルベースのマインドセットで動いていて、この切替は結構難しいなと思っているところだ

というか手首を折ってからリアルライドも買ったものを試すことも出来ないのでまじで書くことなくなってきた。。。つらw

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