GRX限定カラーのシルバーモデル
世界3000セット、国内500セット
シマノセールスと国内21ストア(メーカー)との直販
直販!
この企画のキモはなんといっても直販の部分だ。
長年付き合いのあるシマノ代理店(フカヤ、フタバ商会、ミズタニ自転車等)はこのビジネスに参加できない。
GRXシルバーの推定売上は、セット25万円(想像)、500セットで1.25億円だ。シマノの国内売上を450億円と仮定して、この企画の売上は国内売上の0.3%程度だろう(ただし利益の構成比はもう少し大きいかも)
たった(?)0.3%のためにシマノが動く理由は何だろうか?
以下想像
という双方のあれがあれしてあれだと思われ。
シマノは代理店のハシゴを外そうとしているし、ストア(メーカー)は、普段は推してる非シマノコンポーネントを遠回しにディスってるわけで。そう考えるとなかなか面白い構図。
うまくいくか?
短期的には上手くいかないと思う。理由は2つ
1.限定モデルをコンスタントに出しにくい
限定ビジネスを上手くドライブさせているのは、企画/製造しやすいNIKEなどのファッションカテゴリーブランドが多い。反復的、継続的に限定モデルを出すからこそ商流(D2Cが多い)もどんどんスムーズになる。
対して自転車コンポーネント(グループセット)は限定を出しにくい。色が黒かシルバーしかないからね。おそらく商流がしっかり固まるほどコンスタントに限定ビジネスを継続できないだろう。上手くやってるのはKINGくらいだが、これはアルマイト処理に長けたメーカーにしかできず、だいぶん昔にアルマイトから塗装にシフトしたシマノには難しい。
2.シマノは本来スケールメリットを追求する規模の企業
基本シマノは業界最大手で、スケールメリットを追求するのが常道だ。企業の本質的にスモークマニュファクチャリングは相いれないと思う。3000セットの限定GRXもポリッシュ工程なんかは人手がかなり入っていると思うが、これは本来大企業がやってはいけないことと言える(できるだけ機械化、自動化したい)
限定などの小回りの利いた商品戦略は、GOKISOやGrowtacくらいの規模のメーカーがちょうど良いんではないだろうか。
まぁそんなことはある程度織り込み済みなんではとも思う。
正直、企画の成否はあまり重要ではないのだろう。この動きが上手くいけばシマノの代理店外しが進み、長い目で見てシマノの利益率に貢献することになる。また、非コンペティションシーンとの交流で、クロモリ系ライダーのシェア獲得や、デザイン面での改善が発生するかもしれない(副次的な効果だろうけど)。
今後の流れに注目したい。
個人的にはこのGRXシルバー結構欲しい。500セットは国内ニーズに対して若干飽和気味かな?半年~1年くらいしたらマーケットに流れてきそうな気がしている。
【追記】やっぱりマーケットに出てきた
先行してお得意さまからご案内しておりましたが、来週からGRX limitedを一般販売開始しようと思います。 pic.twitter.com/Sd2KM0cDBi
— Circles (@circles_jp) July 21, 2022
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