2019年のDNSにケリをつけるべく、Grinduro! Japanに参加してきた。きたんだが…。クソなところと神なところが混在してて、評価が難しいイベントだった
なんというか、特級呪物を見てしまったな、というのが本音
クソい運営と素晴らしい白馬の景観/コースとのミスマッチがすごかった
運営
運営は全体的にクソで、たまに神って感じでした
タイム計測がロクに出来なくてクソ
土曜にプロローグとしてタイム計測が行われたのだが、出走の半分くらいしか計測できてなかった。チップの問題なのかなんなのか全然分からん。翌日の朝にもう1度確認しようとしたら消されてるし…。計測システムはOMMと同じらしいので、運用に問題があったのではないかと思うたぶん呪霊のせい
何より問題なのは、レース明け火曜日の朝にリザルトがこっそり変更されてたこと
内容も表彰台に乗った人が下りてたり、タイム無しがタイム有りになってたり…
ごめんもなにも無し。クソすぎる
本番のリザルトを見ると、416人が出走し完走者は227人(56%)。いやぜったいそれ嘘だしもっと大人数が完走してたよ。タイム計測ぜんぜん出来てないじゃん。王滝の一番過酷なコンディションですらもうちょっと完走率良いよ。他人のタイムが反映されてたケースもあった模様で果たしてどこまでこのリザルトを信用して良いのやら。。。
海外からの参加者とか、スポンサードされてるライダーとか泣くよね
webサイトがクソ
基本英語な上に本国サイトとジャパンサイトに分かれて情報が掲載されていてぜんぜん目的にたどり着けない
たとえば、キャンプの案内は本国サイトだと、こうなってる
キャンプについて:
キャンプ滞在をご希望の方には、プランが準備でき次第、お知らせします。
ところが日本サイトには詳細が載ってる
CAMPING
予約不要。
ただし、サイト数に限りありオープンテントキャンプサイト1,2
テントのみ(車不可)
THE LABにトイレとシャワーあり(6時~12時)オートキャンプ場1、2、3
車でのキャンプも可能
THE LABにトイレとシャワーあり(6時~12時)
全然ちげーじゃん
一事が万事こんな感じで目的の情報にたどり着けない。スタート時刻が1時間早まったことやコース情報の公開がされていることが参加者に届いてなかったように見えた。マニアックな洋ゲーに1人で参加してる気分。自分たちは複数人で参加して情報を共有していたのでなんとかなったが、ソロ参加ならブチ切れてた
会場の受付がクソ
たった400人のイベントの受付なのになぜか1~2時間待ち。エントリーの際にQRコード付のチケットが発行されてたので、それをカメラにかざすのかな?と思ってたらなんと紙に出力された自分の名前を探すというもの。文字が2mm四方くらいで超ちっちゃい。こんなん探すの無理だよ
事前にエントリーリストを参加者に配布して、受付で番号を申告させれば半分以下の時間で済むのに何であえて難しくしてるのか。。。
さらにその場で計測チップをアクティベーションするんだけど、、、ダブルチェックもないし絶対間違うよねって思った。そして案の定間違ってたみたい。事前にやっとけよ!そりゃ間違うよ!
コース変更言わないのクソ
SS3が当初計画の8㎞から2㎞に短くなってることがアナウンスされてなかった
シングルトラックが大渋滞でクソ
SS1の登りはタイム計測関係ないしとのんびり登ったら大渋滞
ぜんぜん自分のペースで走れねぇ…
MTBを先行させるとか、もうちょっとなかったのか?
あと、岩岳に許可取ってなかったという噂は本当なのだろうか?
保険に入ってないのクソ
主催がイベント保険に入ってるか気になって問い合わせしたけど回答なかったから多分入ってない
観測範囲では重傷で骨折程度だったけど、これもっと重大事故起きたらやばかったろ
TKCのブログに書いてあったけど非常に焼畑農業的だよね。事故が起きようが許可取ってなかろうが知らん、どうせ俺たち来年はここでやらんし、って態度。サステナビリティ皆無。端的にクソだと思う
キャンプ(案内が)クソ
キャンプ火器禁止なのクソすぎる。キャンプについて案内があった(webサイトが更新された)のがレース1週間前くらい。いやーそんな直前で火器禁止はねーよ、10月後半の白馬さみーよ
キャンプするつもりだったんだけど、テント放置して宿に逃げ込みましたwww
どうしてこんな運営がクソなのか?
どうしてなんでしょうね?
昔のGrinduro!はすごく良かったとも聞くので、中の人が代わったとかなのかな。まぁわからんけどクソです。一般参加者である俺の目にはGrinduro!本体も日本主催のRide Japanもみんなクソ
いや、こういうと100%クソイベっぽいけど神っぽいところもあったのよ?
ゴール後にビール手渡してくるの神
ゴールしたあとダベってたらなんか知らん人がビール手渡しでくれた
お前らお疲れさん!まぁビール飲んでくれよ!ってことでしょ?
こういうの緩くて好きwww
でも全員には渡してくれないので運次第。俺はたまたま神を見た。神はきまぐれだ。神は右手にビールを持った髭のおっさんだった
ライダーを大人扱いするの神
良いグラベルイベントの条件は「参加者がコミュニティに受け入れられていると感じさせること」と思ってるのだが、そこに関しては完璧だった
全部自己責任、最高!
でも主催の責任としてイベント保険は入ろうな
パーティーは、、、陰キャには辛い
おれには無理だけど、陽キャは楽しめたんじゃないでしょうか
このパーティのために呼んだバンドを無しにしたら、エントリーフィーが半額くらいになったと思う。思うがその一方で、主催者にとって、バンドを呼ぶということと、ハードコアなコースは分かちがたい構成要素だったんだと思う
イベント運営は概ねクソってことで、次はコース
コース
MTBじゃないと厳しいのは神?クソ?
コースは基本楽しい、MTBなら
MTB視点では良くあるコースだが、グラベル視点ではめっちゃハードコア
SS1とSS4の下り、どう考えてもグラベルライダーを殺しに来てるやろ、な高難度。一定のスキルと経験値があり、コースに合った機材選択が出来ないと高確率で死。普段は滅多に落車しないチームメイトも次々と落車してひどいことに…。自分はMTBだったので特に問題なかったけど、グラベルバイクで出場してたらこのコースはクソ評価してた
当然重傷者も出たようで。複数名骨折者が出た模様。岩岳ダウンヒルコースの途中で骨折した人は全ライダーが走り終わるまで待機していたらしい。。。きっつ
ちなみに土曜のプロローグでこれ
下りのセクションがタイム計測になってるので、初見でみんな飛ばして、そして散ってた
雨なら間違いなく中止になるレベルの難しさで、これをワンデーイベントのコースに設定するの、超ギャンブルだなと思う
真のグラベルグラインダーを決める哲学が神
Grinduro!のコースはタイム計測区間が4つあった
SS①:岩岳のダウンヒル
SS②:ダブルトラックの緩い下り
SS③:フラットな短めのダブルトラック
SS④:急坂を登って一気に下る×2
登りと下りがバランス良くレイアウトされてる。ここで勝てるのは「ヒルクライム能力」「ダウンヒルスキル」「(初見コースで飛ばせる)頭のネジの緩さ」の3つを併せ持つオフロードライダーだ。実際に強かったライダーの顔ぶれ、なるほど確かに3つとも兼ね備えてる
去年の野辺山グラベルチャレンジのタイム計測は全部登りで、安全面に配慮しているのは分かるのだが、それただのダートヒルクライムじゃね?とちょっとだけ不満で。Grinduro!は登りも下りも全部つえーの誰なのよ?という疑問に答える、オフロードイベントにふさわしいコースだった
これはGrinduro!の哲学なんだと思う。運営はクソだけどこのコースを設定した主催者の胆力は本当に素晴らしい
(安全性は配慮無いが)ライダーの総合力を試すこのコースは神と形容するにふさわしいものだったと思う
というわけで、コースについてはMTBで走った自分には良かったです
あとは細かいところ
その他
MXインターナショナルブースは良かった
良かったです
Salsaグッズ配ってて超太っ腹
HANDUPとSalsaのコラボグローブ貰いました!
試乗したCutthroatもすげー良かった
シマノブースも良かった
良かったです
バンダナ貰いました!このバンダナは超いい感じだった
エイド飯はいまいち
全然だめじゃないんだけど、”3万円のイベント飯”と考えると萎える
朝食はおにぎりとリンゴで、エイドは水となんかパン的なものとレッドブル。しょぼい
宿は良かった
宿は超良かったです
でも、Grinduro!経由で予約すると値段が倍になるのさすがに悪どすぎん?
エントリーフィーは高い
キャンプ2泊込みとはいえ、3万円はたけーよ
(しかもキャンプ火器禁止)いや、選択肢が無いイベントなので金額の高低を論じるのは意味がないのは分かるが、それでもな。高い
白馬のちょっと海外っぽい雰囲気は良い
白馬の中心地、宿や飲食店が固まってるエリアって初めて足を踏み入れたんだけど、すごく雰囲気があって良かった。どことなく海外っぽいというか。それでいてちょっと足を伸ばすと民家が並ぶ日本的風景があらわれて、このギャップも良い
ニセコとかもこんな感じらしいけど、インバウンド向けに洗練されてる。飯も旨い
動画
グラベルバイクで走ってるけどめっちゃ速い!動画の撮影者はこの計測区間で年代別1位
こっちはオフィシャルの動画
まとめ
クソ運営とハードコアなコースの特級呪物
人によってかなり評価が分かれるイベント
来年以降開催されるかは分からないが、開催されたとしても自分は出ない。3万払ってあのクソ運営を味わうのはドMだと思う
じゃぁ人におすすめ出来ないかというと、うーん。沖縄や北海道や海外遠征する人にとっては、3万円のエントリーフィーはそこまでの負担ではないだろうし、参加者の価値観しだいじゃないかなと思う。運営がクソな点を除けば悪くないイベントだった
個人的には2019年からの遺恨を祓うことが出来て満足
4年の永きに渡った長い夢から醒めたようでとてもすっきりしている
コメント