Grinduro Japan 2019【DNS】

一言でいうと運営が頭がパーリソース不足だと思ったのでDNS
頭がパーなスポンサーと主催者は参加者を危険に晒したことを猛省すべし。
このイベントは、「伝説の」と枕詞を付けられて後世に語りつがれてゆくと思うのだが、端からはそうも見えなかったやつもいたぞ、という意味も込めて。

時系列メモ

2019/10/07(月)
台風19号の発生と接近がニュースになり仕事が手に着かない。「今年一番の威力」になる見込みで、土曜に日本に上陸するコースの予報。ツイッターのタイムラインも若干テンション下がり気味。現地気温は最低14度、最高21度と予想されている。雨と冷え対策がまじで必要かもしれない。ゴアテックス上下。バイクキャップ、ウールグローブ+テムレス、ゴム長くらいは必要?ウェアはモンベルとワイズでそれぞれ相談しよう。キャンプ用にゴム長も持っていく必要あり。テントが吹き飛ばされるかもしれないので車中泊に切り替えるような気がする←割とこの辺は参加する気満々。

 

2019/10/09(水)
夜に「判断はイベント前日の10日(木)、午後5時に発表するよ」とオフィシャルにて投稿。いくらなんでも遅すぎやろ、とちょっとテンション下がる。

 

2019/10/10(木)
各地のMTBに限らず野外イベントはほぼ前日昼までに中止をアナウンスしている中、前日の夕方発表というのはいかにも遅いと感じる。延期すれば赤字イベントとなるだろうし、開催して万が一トラブルが起きれば実行委員の責任問題にも発展しかねない。海外からGrinduroに参加しているライダーがいるので彼らに対しても配慮しないといけない。実行委員会の悩みが伺える。知人はこの時点でDNS決定(大人だね)。全体的に割と「中止やむなし」の空気感。
参加者が気をもむのをしり目に、オフィシャルFBアカウントはスポンサーやらプレゼントやらをさかんにアナウンス。空気読んでなさに「本気でやる気なのか?!」とちょっとざわつく←この時点ではまだ行く気持ちとDNSが半々

 

17時、公式FBにてアナウンス
【全文引用】

【GRINDURO JAPAN 2019】
台風19号接近に伴う開催判断について
(10月10日17時現在)

GRINDURO JAPAN 2019 は台風の影響により内容を一部変更しイベントを開催致します。
尚、現状の想定を超える荒天となった場合は直前でレースキャンセルとなる可能性はございますが
ご理解のほど宜しくお願い致します。

・コースの変更について
台風によるトレイルへの影響と安全面を考慮し距離を短縮しルートを一部変更します。
最終的な詳細ルートは明日15時に発表致します。

・テントサイトの使用について
11日(金)12日(土)夜は両日共に台風の影響により非常に強い風が吹くことが予想されます。
超ワイルドなキャンプをしたいという方以外は周辺の宿泊施設のご利用をご検討ください。

・GRINDURITOにエントリーの方へ
予定していたスタート時間は11:30 → 7:00に変更となります。
コースはGRINDUROの全てのライダーと同じ短縮コースを走行して頂きます。

・スケジュールが変更になりました。
スケジュールは、写真をご参照願います。

【引用ここまで(アンダーラインは私)】

 

さすがにこれは主催者が頭がパー配慮不足としか思えず、DNSすることに。

 

頭がパー配慮不足と判断したポイント
・「超ワイルドなキャンプ」とむしろ台風下でのキャンプを煽るようなコメントにリスク軽視の姿勢がうかがえる。
・参加者とボランティアの安全が(往復途上の事故リスクも含めて)確保されるとは思えない。さらに万が一トラブルが発生した際に運営がフォローしてくれるとも思えない。
・Grinduroの精神はトレイルの保全と謳っているが、このコンディション下、多くののライダーがトレイルを走ることが果たしてその精神に則っていると言えるのか疑問。
・開催するなら開催するで、宿泊情報や交通情報を発信すべきなのに一切やっていない(これは後から宿泊スペースを貸し出すことをアナウンス)
・パーティも短縮、後夜祭はやらない、ライブもやるかわかんない、そもそもレースやるの?みたいな状態なので、行っても単なるサイクリングなのでは?本当に面白いの?という印象がぬぐえない。

 

2019/10/11(金)
参加者はこの日に移動開始。
ツイッターの楽しそうなタイムラインを眺めながら過ごす。
「主催もボランティアも最高!」というのをたくさん見ながら羨ましいなぁと。
夜からだんだん天気が崩れてくる。

 

2019/10/12(土)
朝から関東は雨。斑尾はほぼ小雨の中、イベント本番無事開催、そして無事終了。何事もなく終わって本当に良かった。一歩間違ってたら「DQNの川流れ」になってマスコミから袋叩きだったよ。。。
夜から強烈な風雨が日本全国を襲い、結果はご存じの通り。

令和元年台風19号(2019年10月12日) | 災害カレンダー - Yahoo!天気・災害
2019年10月12日に起こった「令和元年台風19号」に関する記録を掲載しています。「災害カレンダー」では、自然の脅威をとらえた写真や惨状を伝える新聞紙面、被災体験者の証言や専門家の助言などを共有しながら、皆さんと一緒に災害への備えを考えま...

2019/10/13(日)
イベントから帰る日。みんな交通規制でかなり大変だった模様。
ツイッター見てたら通常5時間程度の斑尾~東京が倍以上掛かってたみたい。

 

個人的には、中止が妥当だったのではないかと思う。こういう頭のパーなフラワーなイベント自体は嫌いではない。ないが、やるなら身内でひっそりとやって欲しいところだ。ヘルメットメーカーがスポンサーになってるのに命を大きなリスクにさらすようなことしてどないすんねんと本気で思う。
頭がパーな主催者が限られたリソースを「楽しさ」の追究に振り切ることでこういうぶっ飛んだイベントが企画、開催されるという一面はあるのかもしれない。とはいえそれは批判されない、ということではないと思う。参加者の「最高だった!」ブログとか、web媒体の「台風が近づくなかスタッフの頑張りもあって無事終了」みたいなお茶を濁したニュース記事ばかりが後世に残るのはいかがなものかと思う。無事終わったのは100%運だと思うし、こんだけでかい台風でもうまくいったんだから今後もこれでいくぜ、みたいに主催者に考えて欲しくない。
主催者が参加者を命の危険に晒したことは間違いないことで、これは次回(あるの?)に向けて改めて欲しいところだ。

 

FBにコメントを残していた外国人の方のコメントを最後に紹介。
https://www.facebook.com/events/478589772716689/permalink/526059741303025/

 

【訳】

本日いただいたメールに返信する形で。
(このメッセージの後半にGrinduro Japanからのメールを紹介します)

 

Grinduro JapanとSamurai Sportsが、参加者と主催者の安全を守ることと利益を秤にかけて開催決定したことは恥ずべきことです。台風ハギビスは、日本で少なくとも50人が亡くなり、半世紀以上における日本を襲った最悪の台風の1つでした。地元住民が苦しむ中、捜索と救助活動はまだ進行中です。長野の千曲川でも大きな被害があり、人々は立ち往生しました。

 

このイベントで負傷者がいなかったのは、はっきり言って運が良かっただけです。

 

ラグビーWCはキャンセルされました。

 

フォーミュラ1もキャンセル

 

JRは運休しました。

 

契約を手に非常に高価な入場料の払い戻しまたは返金を拒否するのであれば、Grinduro Japan、Samurai Sportsおよびそのサプライヤーは、利益を台風の犠牲者に寄付すべきです。

 

以下主催者からのメール
ご連絡いただきありがとうございます。ご返信が遅れたことお詫び申し上げます。

 

すでにご存知かもしれませんが、レース主催者は先週、多くの困難な決定に直面し、最終的に、2019 Grinduro Japanは多くの修正を加えましたが、開催されました。

 

レース主催者は、多くの人がこの先週末のイベントに参加することは不可能ではないにしても困難であると理解しています。
同様に、イベントを延期することは、他の人が参加できないようにすることも不可能ではないにしても、さらに困難になります。
残念ながら、名前を入力して登録を行って署名すると、レースへのエントリーの払い戻し、送金、クレジットの発行、または繰り延べがないことに同意することになります(注:返金は応じられない、の意味)。
これは、特定の日にサービスを履行するためにベンダー、サプライヤ、および独立請負業者に事前に支払わなければならないため、レースおよびレース主催者の間ではごく当たり前のことです。

 

この悪天候にもかかわらず、Grinduro Japanは斑尾で約300人の参加者を歓迎しました。それはおそらく想像された壮大な祭りではなかったでしょう。その多く、特にコース上はザラザラし、濁っており、濡れていました。
食べ物があり、飲み物があり、別の屋内キャンプの手配が行われました。全体として、人々は週末を最大限に活用し、レース主催者はみなさんに感謝しています。
多くの人が土曜日のレース後すぐに出発することを選択し、14時頃に利用可能な最後の公共交通機関のオプションをいくつか取ったが、他の人は自分の車で最高のものを望みました。
ありがたいことに、斑尾からの旅行中に負傷や損失を報告した人はいません。もちろん、レース主催者が知らないうちに困難に遭遇したかもしれません。
他の人たちは広い屋内スペースにキャンプを設置し、新しい友人と古い友人の間で夜を過ごしましたが、レースの後に立ち往生した大多数の方は近くの宿泊施設を予約しました。
私のような人々は日曜日に家に帰るためにさらに数時間を費やしました。レース主催者は、交通手段が参加者、スタッフ、およびボランティアにとって条件が理想的ではないことを痛感しています。

 

将来的には、レース主催者は、参加者のための緊急時計画とオプションに関してより透明性を示すことを望んでいます。
おそらく慰めにはならないかもしれませんが、あなたのレースでの参加賞は登録された住所に送られます。
また、Grinduro Japanの次回開催に興味がある場合は、次のエディションの事前通知も受け取ります。

コメント

タイトルとURLをコピーしました