VAAST bikes A/1試乗

グラベル

VAAST bikesという新興バイクメーカーが日本上陸予定なのだという

ヴァースト、まもなく日本上陸のマグネシウムフレーム|サイクルスポーツがお届けするスポーツ自転車総合情報サイト|cyclesports.jp
その高い振動吸収特性から、航空宇宙産業で用いられるマグネシウム合金。これをメイン素材とした米国のバイクブランドがヴァーストバイシクルズだ。 ピナレロ・ドグマなど、過去にフレーム素材として採用されたこともあったマグネシウム
VAASTジャパンへようこそ
マグネシウム合金自転車, ロードバイク, グラベルバイク, Allite スーパーマグネシウムはより環境に優しく、より優れています

このVAAST、フレームにかなり珍しいマグネシウムを採用したアメリカのメーカーだ。試乗することが出来たので早速日本最速レビュー!!!

VAAST Bikes A/1

乗せてもらったのはA/1という、本国サイトでは”オールロード”として紹介されているモデル。サイズはXSとLがあってどちらも乗って試してみた。

A/1 | allroad bicycles | vaast bikes
The A/1 Gravel bikes are designed for the explorer within. Available in 650B and 700C wheelsets, it is exclusively made ...

ジオメトリー

まずはジオメトリー。ロングホイールベースでこれはいわゆるグラベルバイクと見て良いだろう。自分ならMがちょう良いかな。参考に今自分が乗ってるシクロクロスバイク、Canyon Inflite(S)も掲載した
ホイールベース(WB)もリヤセンター(CS)もロードよりは長いが、ガチグラベルバイクよりは短い。かといってシクロクロスバイクほど短くもない。中庸と言えば中庸だが、日本のグラベルシーンではこれくらいが使いやすそう。

VAAST A/1

Canyon

Inflite SL

XS

S

M

L

S

Reach

356

365

380

395

388

Stack

514

536

563

595

547

TT

518

534

557

583

550

WB

998

1008

1023

1038

1006

BB

68

68

68

68

66

CS

425

425

425

425

425

STL

500

520

540

560

512

STA

72.5

72.5

72.5

72.5

73.5

HTL

95

115

140

170

119

HTA

69.5

70

71

72

72.25

パーツアッセンブル

試乗したのはこんな仕様

グループセット

シマノGRX11

ホイール

スタンズ×オリジナルハブ

タイヤ

マキシス

ハンドルステム

VAASTオリジナル

サドル

WTB

さすがアメリカンバイクメーカーだけあって、同じアメリカメーカーのパーツ類で固めている。リムが軽さと走りの良さで定評あるスタンズを採用しているところはかなり高ポイント
ハンドルバーはもちろんフレアタイプ。フレア具合は控えめ。
気になったのはブレーキが左前だったこと。日本では右前で乗ってる人が圧倒的に多く、ほとんどの人は組み替えてから乗る必要がある(今のところメーカー出荷時に日本仕様には出来ないとのこと)

VAAST A/1フレアハンドルバー

重量

手に持った感じ、GRX/700Cホイールの構成で9.3~9.4kgくらいかな?結構軽い

その他

深みのある赤塗装に、控えめサイズのメーカーロゴで大人の佇まい

VAAST 赤塗装

金属材では難しいドロップチェーンステイを採用しており、バイクの横顔に個性を添えている。これは太いタイヤを履けるというメリットも当然あるだろう。

VAAST A/1のドロップチェーンステイ

ダボ穴関係は、前三角内に2か所+フォーク横。あとはラックマウントがリヤエンド部に設けられている。グラベル寄りのキャラクターなんだし、ダウンチューブ下にもあると良いなと思った

インプレッション

どうでも良いけど、インプレッションがあまりない機材について書くの、結構緊張するな…。俺はこう感じたって書いたあとに、メディアとかで全然違うこと書かれたら凹みそうw

試乗は距離は8㎞ほどと短いながらも、激坂あり荒れた舗装路ありグラベルありのルート。適当に舗装路をちょっとだけ走らせてもらうやつじゃないので、バイクのキャラクターがはっきりわかった

マグネシウムってアルミの仲間でしょ?結構固いのかな…という先入観があったのだが、乗り心地はかなりシルキー。グラベルの角が落とされたように感じ、速度を出しても不快感が出てこない。ぜんぜんアルミと違うじゃん!カーボンのフォークも細身で、良く振動を吸収している。フレームがほぼホリゾンタルになっていて、長めのシートステイが振動吸収に一役買ってるとのこと
軽量スチールのようなしなりがあり、ウィップがあるためダンシングが超楽しい
剛性はそこまでじゃないから激坂の登りは苦手だよ、と聞いていたのだが、自分の脚力ではそこまで感じなかった。舗装の登りで思いっきりもがいたのだが力が逃げるような印象は無し

VAAST A/1試乗中

価格

GRX組で40万ちょっとってGRX600(11速)で42万円だそうです。捨てるパーツも無いし、昨今のバイク価格を考えるとリーズナブルな方?

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まとめ

まさにマルチパーパスなオールロード

舗装もグラベルも、なんならシクロクロスもイケるジオメトリー。大人っぽいルックス。尖ったところがない乗り心地。捨てるところがないパーツアッセンブル。バランス良いバイクですよこれ。おじさんの上がりバイクにも良いし、グラベル入門として1台目に選ぶのも良い。特にグラベル入門機は乗ってて怖く感じないことが大事だし、買ってからシクロクロスレースに出ることもままある(みんなシクロクロスやろうぜ!)。カーボンでガチガチの尖ったバイクよりこういうのいいんじゃないかな~
ただ、ダボの拡張性や、やや短めのホイールベースを考えると、バイクパッキングのような用途で使うにはちょっと頑張りが必要かも

これは個人的にかなり欲しい。。。

【余談1】

マグネシウムをメイン素材とした理由は、その振動吸収性能はもちろん、リサイクルできるSDGsの観点からという理由もある。

と、サイクルスポーツの記事には書いてあったが、じゃぁ実際にどうやってマテリアルリサイクルに乗せていくのかというのは、VAAST本国のサイトなどを見ても良く分からなかった。例えば本体価格にリサイクルフィーが上乗せされていて、VAASTの工場へ返却するとそのフィーがユーザーに帰ってくる、みたいなスキームがあるわけではない。あくまでもマグネシウムはリサイクルフレンドリーな素材、ということらしい
行政サイトもいくつか覗いてみたが、アルミ缶のような再利用も今はなさそう
それから金属系の買取相場も確認してみたけど、マグネシウムに関しては記載なし
日本国内ではマグネシウムの中古流通/マテリアルリサイクルはかなりレアの模様。この辺はこれからなのか?

〇元素としてのマグネシウム

マグネシウム - Wikipedia

〇マグネシウム合金

マグネシウム合金 - Wikipedia

【余談2】

難加工材だと思うのだが、VAASTのフレームはAlliteというメーカーのマグネシウム材を使っているみたいだ。

Introducing Super Magnesium | Lighter, Stronger, Better | ALLITE INC
Allite Super Magnesium, previously only authorized for use in classified defense and aerospace applications, is ready to...

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