グラベルバイク/ライドのハブ機能はどこが受け持つか

グラベルライドについてショップ発信が少ないのはなぜか、というブログを読みました

なぜメディアばかりグラベルバイクについて発信しているのか?
前回の記事で、“最近SNSやネット記事では、頻繁にグラベルロードに関する投稿・記事を目にするようになりました”と書きました。 ところが、グラベルロードについて調べていくうちに、ある事に気がつきました。それは 「グラベルバイクについて、ショッ...

これ面白い視点だなと思ったので、自分なりに考えてみました。ロードバイク/MTBは圧倒的にショップがユーザーのハブになっていて発信も積極的です。対してグラベルバイクはそうでもない印象があります。グラベルバイク/ライドのハブはどこでしょうか

MTBの著しい進化

まず、MTBが進化しすぎてしまったということを理解する必要があります。走破性の高い29インチホイール、低圧運用出来るチューブレスタイヤ、下りポジションが楽に作れるドロッパーシートポスト、と、それらの能力を最大限に引き出すジオメトリー。最新のマウンテンバイクにとって、荒れた林道はもはや舗装と変わません。高性能過ぎて、その辺の林道を走るくらいではもはや刺激が得られないのです。その結果、オーガニックなフィールドではマウンテンバイクの楽しめる場所はどんどん減っています。代わりにMTBに特化したパークやパンプトラックが増えました

MTBの代替としてのグラベルバイク

MTBが進化して天然のフィールドはMTBでは楽しみにくくなりました。林道や里道はある種の真空地帯です。そのニッチを埋めべく伸長しているのがグラベルバイクと言えます

その辺のあぜ道をただ走るだけで楽しい!みたいな、ママチャリで河川敷の土手を駆け降りてゲラゲラ笑っていた中学生みたいな、最新のMTBが失ったシンプルな遊び方の復権をグラベルバイクは担っていると言えます

この新しいニッチに対して、ここ15年ほどロードバイク一辺倒で経営してきた日本のショップのほとんどはどうして良いかわかっていないのではないでしょうか。そもそも、どうしてグラベルバイクが伸びているかの背景が見えていないでしょうし、オフロードの走り方、マナー、ルートの引き出しも少ないです。ショップの経験値は不足しています

定例のショップライドをやるお店は多いですが、ほとんどは店に朝集まって走るのではないでしょうか。店のオープン前にやれるから営業に穴を開けませんし、終わったらお店に戻ってきて商談したり買い物してもらったりで売上にも貢献します。ショップライドはお店にも旨味があるから続けていけるのです

グラベルライドだとフィールドに近いポイントにデポするのが楽なわけで、そうすると現地集合現地解散が基本となります。ショップに集まる必要がありません。ほとんどのお店にとって旨味が出てきません

こういったショップが軸となったグラベルライドが出来るのは、地方所在でフィールドが近く、かつグラベル経験値の高いところに限られてきます。伊那のCLAMP、仙台の早坂サイクル、静岡のGreen Cog、京都のEIRIN、広島のGrumpyとかでしょうか。早坂サイクルはキャノンデールグラベルクラシックやくらいのサポートをしています。グラベルライドを提案できるショップ、首都圏は厳しいですね。そもそもグラベルが少ないです

ショップの経験値が低こと、ショップとしての旨味が少ないこと、グラベルライドに関してショップ発信が少ない理由はこの辺なのかなと思います。もちろんTATTUさんのブログにある通り、公開したくないとか、売れると思ってないとか、そういうのもあると思います

極論すれば、グラベルライドのハブはショップではないのです。実際Grinduro!など多くのグラベルイベントで、ショップのハイエースにバイク積載してまとめて参加、みたいのはあまり見かけませんでした。ソロもしくは仲の良い少人数グループが多かったと思います

グラベルサイクリングのハブはどこになるか

では日本でのグラベルライドをリードし、ハブになるのはどこか?ということについて言えば、メーカーの果たす役割は今後増えるでしょう。どのメーカーも今はダイレクトマーケティングを重視してます。ユーザーとの接点が直に持てるイベントを主催してユーザーのハブになろうとするのは自然なことです。パナレーサーとキャノンデールは積極的ですね。SHIMANOも昨年からバイカーズフェスティバルにグラベルライドを組み込み、力が入っています。トレック、スペシャライズドは…販売網再編でそれどころではなさそうです

また、世の中は確実にD2Cに傾いています。先駆者のキャニオンだけにとどまらず、スペシャライズドやトレックもこの動きに対応しようとしています。また、手間の割に利益が少ない製品はこれからどんどんD2Cにシフトしていきます。マッドガードで有名なASS-SAVERSですが、新型Win-Wingは(円安の影響もあろうと思いますが)正規品の輸入が止まっています。代理店のフタバに問い合わせたところ「本国のオフィシャルストアから買ってください」とのことでした。この動きはショップのハブ機能をさらに弱めるでしょう

まとめ

グラベルライドにおけるハブはショップからメーカーに、というエントリーでした。日本でグラベルカルチャーが定着して欲しいと考えてる方はトップストーンを買いましょう、グラベルキングを買いましょう、GRXを買いましょう。私はどこの回し者ではありませんが、イベントではこの3社をよく見かけますので応援したい気持ちがあります。メーカーは営利を追求していますから、製品が売れれば今後もサポートが期待できるでしょう

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