初心者が1台目に買うべきMTBはハードテールかフルサスか

前回に引き続き規格ネタ。これもSNSで可燃性高い「初心者が1台目に買うべきMTBはハードテールかフルサスか」について

結論

結論は「正解は無い」です。なぜなら未来=正解を知ることは誰にもできないからです。その人にフィットする選択肢というのは色々な条件で変化します。当然乗る人の好みも大きく影響しますし、フィジカルレベル、スキル、どういう人たちと一緒に走るか、どこを走るか、トランポの有無Etc…

そもそもこの話題が燃えるのは『失敗したくない』の裏返しだったり、後悔しているベテランライダーのおせっかいだったりします(本エントリーもそのおせっかいの一部です)

本エントリーを読んでいる初心者のあなた、何もはじめていないのに失敗を過度に恐れるのって息苦しくないですか?しょせん趣味じゃないですか?この手の話はあくまでもほどほどに聞いておくのが良いと思います

 

One Bikeという幻想

もうひとつ、多くの人が誤解していることがあって、それはOne Bikeという幻想です。1台のバイクで全てを賄うオールマイティなバイクが存在するという考え方。残念ながらこれはファンタジーです。MTBが世に出て既に50年、MTBでの遊び方は驚くほど多様化しています。1台のバイクがカバー出来るレンジというのはかなり狭いのです

「これがあれば何でもできるよー」とショップお勧めバイクを買っても、それは何をするにも中途半端なバイクを買ったということに過ぎません

初心者のあなたは未来を知ることができず、MTBのジャンルは細分化しています。あなたの選ぶ初めての一台があなたのニーズにフィットする可能性はあまり高くありません。失敗するという意味ではなくて「MTBの世界は広大だわ…」と感じるということです

lu-gal on X: "#平成ネット史 いやー、素晴らしい番組でしたね! やはり、私のとっての「ネット史」は、この一言に尽きます。 #攻殻機動隊 # ネットは広大だわ https://t.co/3M7SvjfG5V" / X

 

強いて言うなら?

未来予知できないので、ハードテールとフルサスどちらを買うべきか初心者は分からないですが…しかし強いて言うならこのチョイス、というのはあります

強いて言うならハードテールがお勧め

  • 関節が丈夫な若い人
  • 予算がディフェンシブ
  • 走る場所がパークやストリート
  • スキルアップが目的

強いて言うならフルサスがお勧め

  • 関節がヤワな中高年
  • 予算がオフェンシブ
  • 走る場所がトレイルやゲレンデ
  • 楽しむことが目的

※クロカンか下り系か、を考慮すると難しくなるので本稿では除外してます

あなたがどちら寄りか考えてみると、初めの1台選びのヒントになるかもしれません

 

それより大事なことはどこで買うか

何を買うかよりもどの店で買うかが何倍も重要です。MTB遊びは非常に閉鎖的で、コミュニティに属していないと走る場所にアクセスできません。そしてインターネットは全く役に立ちません。コミュニティに所属しないのは首が無いのと一緒です。ロードバイクメインのショップがメーカーとのノルマを達成させるためにしょうがなくMTBを置いてるようなやつを買っても何もできずに終わります

最悪のシナリオは「ゲレンデ走れば良いのか?」と買ってすぐふじてんあたりに突撃して骨を折ることですね

初心者はフィールドを知らない店、MTBライドを企画しない店では買うべきではないでしょう。また、Canyonは非常にコストパフォーマンスの良いバイクを作りますが、もし購入するならコミュニティを事前に探しておくべきです

 

買い替えを考慮して1台目を買う

未来予知できないので1台目で満足するケースはまれです

コスパ全振りバイクを買って乗り潰してももちろん良いです

あるいは1台目を早期に見切って自分好みのベターなバイクに買い替えることも、予算が許せばありだと思います。その際はリセールが高いバイクを検討したい(↓)とはいえMTBは全体的にリセールが低いので注意が必要ですが

ハードテールならクロマグROOTDOWN、サーリーカラテモンキー、サンタクルズ

フルサスならスペシャライズドスタンプジャンパー、スペシャライズドLEVO、サンタクルズ

まとめ

前述した通り、初心者の1台目選びはだいたい「俺が欲しかったMTBはこういうんじゃなかったなぁ」になります。あなたは未来を知ることができないし、MTBのジャンルは思ったより広いことが原因です。正解は無い。しょうがありません

しかしあなたの1台目のMTBはあなたを色々なところへ連れて行きますし、様々な体験をさせてくれます。決してその選択は失敗ではないのです。ぜひ得られる体験を大切にしていただきたいです

ぜひ大いに悩んではじめての1台を買っていただきたいと思います。あなたが来られるのを沼の底でお待ちしております(笑)

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