2019年からグラベルコミュニティの管理人をやってたのですが、2024年末をもって引退しました。2020年に「スポーツやろうよ」等で告知して人を募集しはじめ、そこから数えても4年間。多くのタレントに恵まれコミュニティとして面白いことが出来たと思っています。これは管理人として最大の幸福でした。
やろうと思えばまだ出来ると思いますが、いくつかの理由から身を引くことにしました。
理由1
ワンマンチーム回避です。ひとりが長く管理人をやるほど管理人への依存度が上がり、ワンマンになってしまう。つまり活動が管理人の気分に大きく左右されがち。小規模なコミュニティはこれがよくありますね。管理人の体力低下とともに飲みサーになったりとか、やる気低下とともに新しい人が入らなくて縮小均衡とか、ある日突然解散とかを耳にします。
メンバーのコミットメントが高いタイミングで次に繋げたかった
理由2
コミュニティにはいわゆる老害問題が伴います。老害は年齢の話じゃないんですよね。情報の非対称性と権力勾配の話なんです。コミュニティはノウハウが蓄積され、伴って長く所属している人と比較的歴が浅い人の間に情報の非対称性が生まれます。その結果「えーそこ前も走ったことあるよ、退屈だよ」「えーそんなことも知らないの?」が生まれるわけ。これは若いメンバーのやる気を大きく削ぎますね。さらに問題なのは権力勾配が発生するケース。旧いメンバーには知らず知らずのうちに新しいメンバーに忖度されたりして権力勾配が発生し、メンバーシップがゆがみがち
私が管理人をしたコミュニティにはそういった問題は顕在化してませんが、組織である以上いつか起きることは間違いない。その前に古参、つまり私が役職をリタイヤして次の人に譲る。結果として若い人のアクティビティが活性化する(はず)
老兵は死なずただ消えゆくのみってやつw
理由3
変わり続ける組織へのチャレンジですね。1、2とも関係してますが、組織の制度疲労を起こさないために必要なのは変わり続けること、変わり続けることをメンバーが承認することです。コミュニティのリーダーは不変ではないし、変わることで活性化するという成功体験をコミュニティが学習する必要がある。そのためには定期的に管理人が交代しなくてはならない
それすなわちアポトーシス!
理由4
そもそもコミュニティは自分の所有物ではないという意識がありました。グラベルルートをみんなでシェアしようぜ、ってコンセプトではじめた活動ですし、コミュニティは参加者のものだと思ってます。これを自分の一存で何かするなんてありえない
シェア文化というか、古き良きインターネットカルチャーへのリスペクトがそこにあるかもしれないです
理由5
他にやりたいことが多いからです。グラベルライドだけではなく、マウンテンバイクもやるし、たまにはロードも乗りたい。コミュニティの裏方に関わるとどうしても乗る時間が偏ってしまう(減るわけじゃなくてグラベル一辺倒になる)。体が動くうちに乗れるだけ乗っておきたい、特にスキルスポーツであるマウンテンバイクは今のうちに、、、というのがあります
まぁ、わがままってやつです(笑)
こんなところかな。要は会社組織と同じなんですよね。リーダーが組織を私物化しない、変化に対応しつづける、若い人に権限委譲する、ドラッカーもコリンズもそんなことを言ってた気がするw
4年間管理人やってみて、本当に面白かったです。ITを活用すればお金もほとんどかからないし、一人ではできないことが沢山できます。私は多くのサイクリストがコミュニティに接続している状態がサイクリングカルチャーの発展につながると信じてます。今後も多くの人がカジュアルにコミュニティにかかわって欲しい、なんなら自分で作って欲しいなと思います
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