PEKOさんの輪行袋を購入/使用してみた
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構造
実はこれ、通常の輪行袋とはコンセプトが全く異なる。
普通の輪行袋は袋そのもので自転車を支えているが、これは自転車をペラペラの袋でカバーしているだけ。持ち運びの際はフレーム側を持つことで袋への荷重を減らし、そのため袋自体を極限まで軽く出来る、というもの
生地
ペラペラのナイロン。ちゃんと織った生地だけど、向こうが透けそうな極薄生地。これのおかげで超軽量を実現している。
重量
一般的な輪行袋ってどのくらいの重さかというと。オーストリッチの軽量輪行袋L-100が公称342g。縦型タイプでエンド金具が別途必要と考えると、輪行システム全体の重量は400g前後。
対してPEKOさんのは輪行袋172g、収納巾着袋が6g、合計178g。
自分はこれにディスクローターアダプターとホイール固定用のベルクロを2本加えた。その合計重量は192g!オーストリッチの約半分。
また、軽いだけでなく生地も柔らかいので、ジャージのバックポケットに入れても違和感無い。
輪行作業
バイクを逆さまにし、ホイルを外して袋をがばっと被せるだけ。あっという間に終わる。慣れれば数分。
持ち運びは袋の口から手を入れてダウンチューブを掴んで行う。肩紐で支持していないのでバランスは正直悪い。とても距離を歩く気にはなれない。歩く距離が長いなら、別途で肩紐を用意した方が良い。
収納できるサイズ
収納できるバイクサイズだが、キャニオンインフライト(S)、キャノンデールトップストーン(M)で収納できることは確認済み。おそらくほぼ全てのロードバイクとグラベルバイクが収まると思う。マウンテンバイクは…モデル次第か。手持ちの29erは絶対無理。
耐久性
耐久性は?非常に薄いので年中輪行する人は不安感があるかも。個人的にはたまにしか輪行しないので問題無し。
【2022年8月追記】
伊豆大島ライドの際に小さい穴がいくつか開いてるのに気づいた。10回は使ってないかな。穴は開いても広がらないようなので当面そのまま使うつもりだ。
その他
横型なのでフットプリントは大きめ。混雑する電車に乗るときは気を遣う。縦型と違って左右のブレーキレバーとサドルの三点で床に支持するので、車内での座りは良好。袋の口を縛る紐でどこかに結わえておけばまず倒れないだろう。
あと、収納用の巾着袋、口を縛る紐がソフトで勝手に口が開いてしまいやすい。アリとかで売ってるこれ⇓(なんていうの?)を通しておくとライドの最中口が開かず安心…という小技をチームメイトに教えてもらって採用している。
まとめ
設計思想がマスプロメーカーには真似できない割り切りでこれぞスモールマニュファクチャリングの粋。とにかく軽量な最小構成で提供するから、自分の使い勝手に合わせてカスタムしてくれよ、という姿勢、大手には真似出来ないだろう。
今まで輪行は嫌いだったのだが、今回輪行袋をこれに更新してかなり改善された。嫌いな理由が「輪行にまつわる作業やかさばる袋が嫌い」だったんだな、と。
これを使うと輪行の心理的なハードルが非常に下がる。輪行自体は車に比べて安価だし、発着点が別の場所に設定できるし、帰りはビールが飲めるし()と、メリットは多い。今後はちょいちょい輪行ライドを楽しみたい。
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