SDA王滝のようなマラソンイベントは、バイクの積載性が無視できない。以前乗ってたVitus Sentire 29は、フレームのボトル取り付けが1か所しかなく、自分が参戦した際はボトルを横並び2本に増設して走った。
今乗ってるFM936もボトルケージ取り付け箇所は1本なので、今回もこのパーツを流用することを検討したのだが、ちょっと問題があって、使うのが躊躇われる。
- ドロッパーシートポストを下げると膝が干渉することがある
- 並列タイプだとボトルが横に張り出し、地面からの泥の跳ね上げがある
- 左側のボトルを左手で取るのが非常に難しい
- 見た目が非常に残念()
そんななか見つけたのがこれ
LYNE COMPONENTS社の『HOLY RAIL DUAL CAGE KIT』という製品
Holy Rail Dual Cage Kitwww.on-lynecomponents.com
ボトル1本デザインの前三角内にケージを1本増設するアクセサリー。並列ではなくて直列(タンデム)なので、脚とも干渉せず、ボトルも泥はねで汚れない。2本とも利き手で抜き差しできるし、見た目も非常によろしい。並列タイプの弱点を全てクリアーしている。これいいじゃん!
こういうのは人柱精神が大事w
というわけで注文
注文はオフィシャルショッピングサイトから。南アフリカから通販なんてうまれてはじめて。
ケージ R899
送料 R450
合計 R1349
※R=南アフリカランド
日本円換算で10,387円…高いが選択肢が他になさそうなのでいっときましょう。
ちなみにR900以上で送料無料になる。普通にこれだけ買うとR450の送料が掛かるので、もし試したい人がいたらR450以下のものと組み合わせてR900以上にして注文するのが良いかと。自分は見落としてしまったw
7月8日に注文して7/22日に到着。配送はDHL。
構造
アルミレール、レールとフレームの間に入れるゴムカバー、ボトルケージマウント、ボトルケージで構成されている。
ダウンチューブにアルミレールを固定し、そのレールに、ボトルケージマウントを付ける。もちろんケージはそれぞれ上下に可動して微調整可能。ゴムカバーはレールがフレームへ傷付けないようにするための保護用かな?
このパーツの出色な点は、レールに取り付けるV字型のボトルケージマウント。これをレールに付けることで、ダウンチューブに対して角度を付けたケージの取り付けが出来る。
ボトルケージはサイドエントリー式。フレームの右側へ抜き取る設定。サイドエントリーといってもあまり極端ではなく、真正面から見た時に少し右にずれているな、と分かる程度。オフィシャルサイトでは左手で抜き取るL版も用意してあった。自分は右手で抜くので標準(R)のまま。重量約40g。
重量はシステム全体で約166g。今までつけていたボントレガーバットケージの重量48gだったので都合118g重量増。
取付
ちょっと分かりにくいところがあったが、30分ほどで装着完了。パーツの精度もしっかりしており、とくに問題はなさそう。構造上レールと車体にほんの少し隙間が出来る。ボルトをぐいぐい締めこむとレールが曲がりそうでちょっと怖いかも。
取付前後で比べてみましょう。
おぉ、ばっちり!500mlのボトルが2本取付できた。見た目もあまり違和感なく、ノーマルでこれ、と言っても通じそう。ちなみに750mlのボトルも試してみたけどそっちは無理だった。もうワンサイズ大きなフレームならいけたかも?
インプレ
だいたいこの手のキワモノはいきなりレースに投入すると失敗するw
トラブルがあってもリカバリーが簡単なところではじめにテストするのが望ましい。ちょうどタカハシダイキ先生のMTBクリニックがあったので、ふじてんリゾートでテストしてみた。この日は都合4本下ったけどボトル落ちなどトラブル無し。4本は試行回数としては少ないが、ふじてんはでかいドロップもあるし根っこガタガタもある。ここで問題無しならまずは合格と言えそう。
肝心の使い勝手だが、ボトルの抜き差しは違和感無し。走りながらでも前後どっちも取れる。絶妙なサイドエントリー式のケージがなかなかいい仕事してる。ひとつのレールにボトルが2本なので良く見るとすこし揺れるが、今のところ大丈夫そう。
本当はSDA王滝で使って試してみたいのだが、コロナ感染者数の推移を見てると今年の開催も怪しいか?
どんなバイクに付く?
他のバイクに付くかどうかの参考に、横から見た際のサイズを。だいたいこれくらいあれば付くかな。ダウンチューブを少し前方向にオフセットさせて前三角の面積を稼いでるフレームの方が付けやすいと思う。
まとめ
FM936の弱点が見事に克服されたし、良い買い物だった。
ボトル1本式のXCバイクのボトルを増設するならこれはあり。ダウンチューブ下にケージを増設するタイプのアクセサリーを使えば3本まで増やせる。
フルサスクロカンバイクもドロッパーシートポストがほぼ標準装備となり、サドルバッグが使えないケースが増えつつある。そんな中こういうカスタムパーツはありがたい。
【閑話】
ちなみにボトル1本タイプでドリンク容量を稼ごうと思ったら、1Lサイズのでっかいボトルにするのが手っ取り早いし安上がり。ただ、1L×1本と500ml×2本なら、それぞれの中身を変えて運用できる分、500ml×2本の方がメリットが大きい。
【閑話2】
ボントレガーのバットケージは神。ちょっと重いけど絶対ボトル落ちない。にもかかわらず抜き差しは簡単。値段も安いしケージ選びに迷ったらこれ買っておけば問題無し。
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